全四巻を読みましたが、とってもよかったです!!貪るように読みました…。
あらすじ
名門貴族の子弟が集う、イギリスの全寮制パブリックスクール。
その頂点に君臨する、エドワード・グラームズ(攻)は、家柄、容姿、学業、スポーツの才能全てを兼ね備えた、全生徒憧れの存在です。
一方、中原礼(受)は、日本人の母を亡くし、イギリスの父方の実家に養子として引き取られた、エドワードの義弟です。幼いころは、礼をかわいがってくれたエドですが、礼の入学と同時に冷たく豹変します。――二人のスクール時代、卒業、別れ、そして大人になって再び出会うまでが1,2巻で、その続編が3,4巻、という感じです。
この小説の魅力~ここがイイ!~
※魅力を伝えたいため、やむなくネタバレあります。。。
最初の場面からエドが礼に冷たく、「誰とも話すな」などと礼に命令したりしていて、なんだこれ、モラハラ??とちょっと戸惑いました。スクール時代のエドは冷たく、傲岸不遜で、礼が不憫に感じます。でも、エドの抑えきれてない独占欲と執着もダダ漏れです。そして苦しみも。礼自身は気が付いていませんが…。
2巻後半からは卒業後8年たって2人が再会するのですが、そこからだんだん、なぜエドが礼を突き放さなければならなかったのか、事情がわかってきます。
パブリックスクールの文化や価値観、そして貴族社交界とスキャンダル、金と権利の争い…エドを囲っているしがらみが、作者の高い筆力でしっかりと描かれています。
そしてなにより、最大の萌えポイントは、礼を愛したいけれど愛してはならないエドの葛藤と、卒業後、まずは自分の立場を確立しようと陰で血のにじむような努力をする、エドのいい男ぶりです。
はい、私は努力する男が好きです。美しく、気高く、皆の注目を浴びる立場でありながら、人知れず自分を律し続け、目的のためにひたすら努力する姿にどうしようもなく萌えます…。そして、イギリス随一の貴族の品の良さと美しさ。これも見事に描かれていて、まあ素晴らしいです。
地位と財力と権力を確立した3,4巻以降の、大人になったエドの聡明さと優しさと愛と執着には、ひたすら酔いました。
一方の礼は、純粋で健気で心の優しい美人です。
また、礼の人柄に惹かれて集まる友人たちも、皆、非常に魅力的で、引き込まれます。
最後まで読み終わったとき、エド、本当にお疲れ様、という気持ちになりました。なんていい男なんだ…!と。(2回目)
あ、ちなみに、エロも頻度は少ないですがしっかりあります。